実際に出来ているかどうかは別としても、下記のドラッカーの言葉を引くまでもなく、誰しもが『会社で働くことは、組織の成果に貢献すること』だと認識はされていると思います。
『成果をあげるためには、貢献に焦点を合わせなければならない。
手元の仕事から顔をあげ、目標に目を向けなければならない。
「組織の成果に影響を与える貢献は何か」を自らに問わなければならない。
すなわち、自らの責任を中心に据えなければならない。
「どのような貢献ができるか」を自問しなければ、目標を低く設定してしまうばかりでなく、間違った目標を設定する。
何よりも、自ら行うべき貢献を狭く設定する。』
(P.F.ドラッカー著 「プロフェッショナルの条件」 Part2◎3章 貢献を重視する)
ですが、社労士という仕事をやっていると、そうでないお話をお伺いすることも少なくありません。
目次
実際にあったこんな話
先日、知合いから社労士からこのようなお話をお伺いしました。。
中間管理職として採用した職員に関する話でした。中間管理職の職務としては、「助成金」の手続き、とパート職員が入退社等の手続業務の進捗管理及び当該業務が円滑に完遂できるようにサポートをすること。
そのことを雇用契約書にも記載もされていたのにも関わらず、どうも1カ月近く経っても助成金以外の業務は何もやっていないようなのです。
それで彼に、「どうなっていますか?」と聞かれたそうです。
彼「えっ?助成金だけやれば良いと思っていました」と∑(・□・;)
あんたねぇ~!!!!!!!!!(怒)
私「最初から内部管理もお願いしていましたよね?」
彼「内部管理をすれば良いんですね?」
私「はい。お願いします。」
それから、しばらくしてから状況を確認してみると、
彼「作った管理表で管理をしています。」
私「そうですか。ありがとうございます。ところで、作業の進捗状況はどうですか?」
彼「少し遅れ気味ですね」
私「(表の日付を確認しながら)なるほど、確かに遅れていますね。
遅れている理由はなんですか?」
彼「わかりません。私は表を見ているだけで、作業をしている本人達からは詳しくは状況を聞いていません」
大の40代にそんな管理をお願いするはずが無いだろうに、ましてや中間管理職として役職も持っているのに・・・・・・
「その職員は、結局退職することになりましたが、口ではいくら言っても、結局組織に貢献することを考えていなかったんでしょうね(泣)」
追記:退職した彼は、たまたまその後、その社労士の知合いの会社に勤務をしているようですが、結局は同じような働きぶりで社長から相談を受けているようです。まったく反省をしないやっちゃっ(ーー;)
この事例から学ぶべることは
この彼の事例から一つ学べることは何でしょうか。
1)【採用した側】から考えると、次のようなことを考えるかもしれません。
①我社だけでなく、別の会社でも同じような働きぶりであれば、そもそも彼の仕事に対する姿勢に問題がある。
②そして、彼の働きぶりに対する問題点は、下記のように考えるかもしれません。
・「組織の成果に貢献」する気持ちが低いのかもしれません。
・それ以前に働くこと通しての「目標事体が無い」のかもしれません。
そして、次に人を採用する際には「良い人が来てくれたら良いなー」と思うかもしれません。
2)確かに、その後に勤めた会社でも同じように働きぶりを聞くと、上記1)のように考えても、判断してもおかしくないと思います。
私は、彼を弁護する気は一切ありません。
上記1)を踏まえて、今後どのように中間管理職を採用した後に、どのように働いて貰うか?
今回の事例を通して、より良い職場になる為の課題を提起して貰ったと考え、次回はどうするかを検討していく必要があると思います。
「次は良い人が来てくれたら良いなー」と考えるだけでは、似たような問題を繰り返す可能性があるのでは。
似た問題を抱えない為に
1、「目標をもつ」「目標を持てる」ことが当たり前の人もいれば、そうでない人もいること忘れない欲しいです。
「目標をもてる」人は、【目標】に向かうことが、自身の強みを活かすことができます。
ですが、【目標】を持てない人の強みはそうでない場合があります。
2、会社組織の目標は、成果をあげることです。
ですので、職員一人ひとりの働きが、成果に貢献できることを意識すできなのでしょうね。
3、会社組織の「成果に貢献」するということは、あくまでも【外】に目を向けること。
【外】に目を向けない、最悪の場合、社内で不平不満の仲間作り、権利の主張、でかい態度ということになりかねません。
まとめ
会社組織の【成果】は何なのかを明確・具体的になっているか再度確認をしてみてください。
その【成果】に職員一人ひとりの強みを活かしていけるかを考えてみましょう。
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