「新型コロナウイルス」の世間が騒がしいです。
この時季なので、新型コロナウイルスでなくても、風邪で発熱することも当然あります。
今までであれば、少しぐらい発熱をしていても無理して仕事をされていた方でも、このような時勢なので、自分だけでなく周りの人にも最悪迷惑をかけることになるので、会社を休むことになると思います。では会社を休んだときの賃金はどうなるのでしょうか?
この件につき、厚生労働省のQ&Aを引用しながら考えていきたいと思います。
目次
発熱などがある人の自主休業について
厚生労働省は、新型コロナウイルスであるかどうか判断されていない段階でも、『発熱などの風邪の症状があるときは、会社を休んでいただくよう呼びかけております。』
万が一のことを考えると、感染拡大を防止する視点からも当然のことと思います。
そして、欠勤となるのか、休業となるのかの記載は、下記の通りです。
『会社を休んでいただくよう呼びかけをさせていただいているところですが、新型コロナウイルスかどうか分からない時点で、発熱などの症状があるため労働者が自主的に休まれる場合は、通常の病欠と同様に取り扱っていただき、病気休暇制度を活用することなどが考えられます。
一方、例えば発熱などの症状があることのみをもって一律に労働者に休んでいただく措置をとる場合のように、使用者の自主的な判断で休業させる場合は、一般的には「使用者の責に帰すべき事由による休業」に当てはまり、休業手当を支払う必要があります。』※実際の厚生労働省HPhttps://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00007.html#Q3-4
一見、この内容を見ると、「休む」ことを本人から言ったら「欠勤」で、会社が本人に伝えたら「休業」扱いとなるような記載になっています。
少し言葉足らずのような気がしますので、補足の説明をしたいと思います。
ご本人の体調的に『労務の提供ができない状態』であれば、労働法上的に「休業」扱いにはなりません。「休業」扱いとなるのは『労務の提供ができる状態』のときです。
※「休業」の場合、労基法上の休業手当支払いの理由として一番近いのが『監督官庁の勧告による操業停止』と考えられます。
労務の提供のボーダーラインは?
下記の厚生労働省の見解からいくと「37.5度」なら『労務の提供は不能』と考えるのが妥当と思います。
風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日以上続く場合、強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある場合には、最寄りの保健所などに設置される「帰国者・接触者相談センター」にお問い合わせください。
※実際の厚生労働省HP https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00018.html#Q2-4
「37度」の場合だと、元々本人の体温が低い人もいるので、かなり微妙ですが、この場合は「休業」と扱われる可能性があると思います。
但し、検査の結果が「新型コロナウイルス」ではなかった場合は、検査結果が判明した日後の休みは「欠勤」扱いとするのが妥当だと考えます。
「新型コロナウイルス」を理由に傷病手当金が支給
検査した結果、「新型コロナウイルス」であることが判明した場合の休みは、私事欠勤と扱いとなります。
欠勤した日の生活保障として、健康保険から「傷病手当金」が支給されますので、医療機関及び会社に協力をして貰って手続きをして下さい。
上記の件で、ご不明な点等ありましたらお気軽にご相談下さい。
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