「孫子の兵法」九変篇⑦

『故に、将に五危あり。

必死は殺され、必生は虜にされ、忿速(ふんそく)は侮られ、廉潔(れんけつ)は辱しめられ、愛民は煩(わずさ)わさる。

凡そ此の五者は、将の過ちにして、用兵の災いなり。

軍を覆し将を殺すは、必ず五危を以てす。察せざる可からざるなり。』(「孫子の兵法 九変篇」)



⇒『この故に、将に次のような「五危」がある。

決死の覚悟で戦いに臨めば死に、必ず生きようと思って戦いに臨めば捕虜となり、短気で小さいことで怒る質だと軽く見られ馬鹿にされる、清廉潔白だと辱めを受け、兵や民を愛し過ぎると心を悩ますことになる。

だいたいのことろ、この5つが、将の過ちであり、兵を用いる上では災いでしかない。

軍を滅亡させたり、将自身を死に至らしめるのは、必ずこの5つである。このことを察するべきである。』



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