「就業規則」の見直しの際には、盛り込んでおきたい「出向、解雇、休職」について解説

就業規則を作成する際、色々な規定を盛り込んでおきたいと考えてしまいがちです。

特に、その中でも「出向、解雇、休職」の3つについては必須と言った感があります。

しかし、いざ自社に合わせて盛り込もうと考えると、何を入れていいのかわからないというケースが出てきます。

そこで今回は、「出向」「解雇」「休職」に分けてそれぞれ盛り込んでおきたい内容を解説していきます。

就業規則に盛り込んでおきたい「出向」について

趣向とは、雇用先企業との労働契約に基づく従業員としての地位を保有したまま出向先の監督下で働くことを指します。

出向したとしても出向元と結んだ労働契約は継続するため、出向元の就業規則のうち労働提供を前提としない部分は適用されます。

一方で出向先の指揮下に入って労働することになるので、部分的な労働契約関係が成立している状態なのです。

就業規則で問題になってくるのは、以下の4つの項目です。

・給与、諸手当、賞与、または退職金の支払義務の所在
・懲戒解雇、普通解雇の権限の所在
・復帰の決定権限
・労基法、労安衛法、労災保険法上の責任の所在

これらは必要になってきます。

と同時に、出向は従業員指揮命令を下す会社が変更されるため、出向をさせる場合には従業員の同意が必要です。

そのため同意に関しては必ず盛り込むようにしましょう。

出向の条件を既定する

従業員に出向させるには、「会社は従業員に対して出向を命じることがある」という出向義務を就業規則に盛り込む必要があります。

上記のような一文があると、その会社には出向命令権が存在し、従業員も意識してくれます。

しかしながら、それだけでは不十分だとも言えます。

出向義務に関する規定だけを定めていては問題が生じる可能性があります。

・出向先
・出向期間(延長含む)
・出向社員の身分や待遇

などを規定することをオススメします。

そうすることで様々な不具合に対処が可能となります。

出向社員の就業規則の適用

出向元と出向先の就業規則の内容が同じであれば問題ありませんが、それぞれ就業規則が異なる場合は、適用される就業規則が変わってきます。

原則的に出向元と出向先の取り決めによって決まるのですが、もし取り決めがない場合は、労働時間や休日といった出向先で管理されるべき事項については出向先の就業規則が適用されます。

一方で退職や解雇といった従業員の身分に関わる事項については、出向元の就業規則が適用されます。

まとめると、以下になります。

・出向先の就業規則が適用:労働時間、休憩、休日、安全衛生、服務規則
・出向元の就業規則が適用:退職、解雇、定年など身分関係
・出向元、出向先両方の就業規則が適用:懲戒処分
・取り決め:賃金の支払、休職、休暇

これらの項目を曖昧にしたままだとトラブルの原因にもなるので、事前に双方で話し合って取り決めておく必要があります。

就業規則に盛り込んでおきたい「解雇」について

解雇とは、使用者が従業員との労働契約を一方的に解約することを指します。

そのため従業員を解雇するには「客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当であること」が解雇権乱用法理で定められています。

あいつが嫌いだから解雇する、なんて主観だけで解雇することはできません。

解雇は従業員の明日を奪う行為に繋がりかねません。

就業規則に解雇を持ち込む場合は、絶対的必要記載事項として解雇の自由を記載し、労働者と使用者が共に解雇の正当性を確認できる環境を作る必要があるのです。

解雇事由

解雇は労働者の意思に関係なく、使用者が一方的に雇用関係を解消する行為です。

労働者からしてみればまさしく青天の霹靂であり、いかに使用者側にやむを得ない事情があったとしても簡単に納得できるものではありません。

そのため先述したように「客観的かつ合理的な理由」と「社会通念上相当である」ことが求められます。

一般的に解雇の事由として正当性が認められやすいものは以下になります。

・勤務態度が悪く、改善要求にも応じない
・心身が業務遂行に耐えられない状態である
・職務遂行能力に問題があり、今後の向上も見込めない
・会社の業務上の方針(いわゆるリストラ)
・災害や事故など不足の事態による業績悪化
・刑事罰に相当する事件を起こした

これらであれば客観的に見ても納得できる部分なため盛り込んでおくことをオススメします。

解雇予告

解雇を行う際は、従業員に事由を説明するために解雇予告を行わなければなりません。

解雇される従業員次の仕事が決まるまでの生活を安定させる意味もあるため、懲戒解雇以外は予告します。

解雇予告は以下の項目を盛り込みましょう。

・少なくとも30日以内に予告をする
・予行をしない場合は30日分以上の平均賃金(解雇予定手当)を支払う
・日数分の平均賃金を支払い、解雇予告に必要な日数を短縮する

従業員との契約を一方的に解消することになるので、その後のトラブルを未然に防ぐためにも解雇予告は必要です。

解雇制限

解雇には労基法によって、制限が設けられています。

以下に当てはまる従業員を解雇してはいけません。

①業務上の負傷または疾病(業務災害)のため休業している期間
②上記休業後の30日間
③6週間以内(多胎妊娠の場合は14週間)に出産する予定の女性労働者がその申出により休業している期間
④産後8週間を経過しない女性が休業している期間(妊娠などを理由とする場合に限る)
⑤上記③④の期間が終わった後30日間

ただ④の場合に限っては、産後6週間後ならば医師の許可があれば希望により復職が可能です。

いずれも体調面でどうにもならない場合となります。

就業規則に盛り込んでおきたい「休職」について

職務規程に休職を盛り込む場合、まず念頭に覚えておいて欲しいのが「休職は法律で定められている制度ではない」という点です。

そのため、各会社によって違ってきます。

一般的に休職理由として認められるのは以下の場合が考えられます。

・業務外で起こった傷病により長期欠勤が続く場合
・資格取得や留学などの私的理由により長期休暇が必要な場合
・議員に当選した
・刑事事件等により身柄を拘束された
・自社の労働組合の専従職員になった
・会社の事情で休職を命じた

自分たちが認められる休職理由に基づいて就業規則に盛り込むようにしましょう。

休職を盛り込む場合は、その期間や期間中の従業員の取扱、復職について定めておく必要があります。

休職期間

授業員の長期の休職は、先述した解雇理由にも繋がるものですが、本人が休みたい理由が病気や事故などやむを得ない場合が存在します。

ましてやその従業員が会社にとって重要な戦力の場合、解雇しては会社の損失にも繋がりかねません。

そういった場合に備えて休職という制度を盛り込み、従業員との雇用契約を継続させる必要が生じます。

なお、通勤や仕事中の事故などによる病気や怪我に関しては労災保険の適用となるため、「業務外の傷病」(プライベート中の病気や怪我)がその適用範囲となります。

多くの会社は、勤続期間に応じて1ヶ月~数ヶ月の休職を認め、理由がなくなった時に復職してもらう形を取っています。

一方で休職中の従業員を抱えた場合、新しい従業員を雇いにくい、経験の浅い人間を雇わなければならないなどのリスクを抱えなければならないため、休職の期間は十分に検討する必要があります。

特に既にあるひな形を使って就業規則を作る場合は要注意で、自分たちに合った期間に変更するよう心がけてください。

休職期間の取扱

休職中であっても、従業員には「会社の労働者」という立場が保証されています。

そのため賃金や福利厚生、勤続年数をどう取り扱うかを決めておかなければいけません。

特に給与や賞与に関しては労働者から「労働」を提供される代わりに支払うものなので、近年では休職期間中は無給のケースが増えています。

他にも健康保険や雇用保険などは休職中であろうと加入しなければいけないので、その分の支払いをどうするのかも決めておきましょう。

復職について

休職から復職する場合も気をつけるべき点が出てきます。

例えばですが、留学や資格取得など私的な理由によって休職していたのであれば、復職を認めるのに大した問題は起こらないでしょう。

しかし病気や怪我の場合は大きく違ってきます。

体調は以前と変わりがないのか。できなくなっていることはないのか。体調面で気遣わなければならないことはないのか、など確認すべき事柄が非常に多いです。

医師の診断書の提出を求めるなど、復職しても支障がないのかを必ず確認しなければなりません。

近年では精神疾患での休職も増えてきているため、復職はより配慮が必要となってきています。

復職後もすぐに現場復帰するのか、研修や教育を実施するのかなど決めるべき項目は多岐に渡りますので、疎かにいしてはいけない項目です。

まとめ:就業規則に盛り込む「出向、解雇、休職」はしっかり設定を

出向、解雇、休職はそれぞれ従業員にとってとても大切な項目です。

内容によっては従業員に損害を与えてしまい、ひいては会社に余計なトラブルをも引き起こしかねません。

出向のあるなしなど会社によって変わってくる、ひとつとして同じ内容ではない項目となりますので、自社にあった就業規則となるようしっかり考えて盛り込むようにしましょう。

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