障害年金の手続きについてのご来所される相談者の方の中にも「チック症」の方もいらっしゃいます。
症状を成人まで持ち越す場合もあり、採用時にご自分の症状について説明を働いたとしても、自分の意思とは無関係にデータを消してしまった、お客者の頭を叩いてしまった、警報機を鳴らしてしまった等の行動に出てしまう問題が出て治療を開始することもあります。
ですが、治療法は心理療法や薬物療法がありますが、はっきりとした治療法が確立されていないようです。
そのことを踏まえて、周囲が症状を受け入れて見守ることが大切です。
それでは具体的に見ていきましょう。
目次
■「チック症」とは?
概要
「チック障害(チック症)」とは、本人の意思とは関係なく(不随意)・急に(突発的に)運動や発声が反復して起こる病態で、それぞれ運動性チック、音声チックと呼ばれます。複数のタイプの症状が長期間続く場合は、トゥレット症候群と呼び区別します。
心理的なストレスや、遺伝子や脳の機能障害がチックの発症に関与すると報告されています。症状を気にしないことが大切で、多くの場合、成長とともに改善します。
原因
チックの原因は完全には明らかになっていません。かつては心理的なストレスなどが原因になるといわれていましたが、近年(2017年現在)の研究では遺伝要因や脳の機能障害が関与するとの報告もあります。
症状
チックの症状は運動性チックと音声チックに分かれます。
運動性チック
自分の意思とは関係なく筋肉の早い収縮が起こります。これは瞬間的に起こり、不規則な間隔で反復します。顔面・頚部・首・舌・四肢などの筋肉が収縮し、首振り・瞬目まばたき・顔しかめなどの症状が多く認められます。
音声チック
咳払い、発声が自分の意思と関係なく起こります。「あっ」、「へっ」といった発声や、意味不明な発言、汚言(通常人前でいうことがはばかられるような暴言や性的な言葉)、状況に合わない単語の連用、他人の話した単語の反復などがみられます。
チックは、症状や持続時間により以下のように分類されます。
一過性チック障害:上述した症状が18歳未満で発症し、持続する期間は4週間以上1年未満です。10~20%の児童に生じる比較的頻度の高い病態です。
慢性運動性または音声チック障害:運動性あるいは音声チック症状が1年以上続く病態です。運動性チックのみを認めることが大半です。
トゥレット症候群:多種類の運動性チックとひとつ以上の音声チックが頻繁に生じ、1年以上続く病態です。トゥレット症候群は、強迫性障害や注意欠陥多動性障害を併発することがあります。
チックの症状は睡眠時には認めず、男児に多い傾向にあります。
■どのような「チック症状」が出るのか把握する
チックは本人の意思とは無関係に体が動いてしまいますから、止めたくても止められません。
チックの原因ははっきりしていませんが、不安や緊張・ストレス・疲労などが症状の引き金となりやすいと言われています。
症状を気に病んで社交不安障がいや強迫性障がいを併発する場合もあります。
周囲が「どのような症状が出るのか」「どのような場面で困るのか」把握することで本人の心理的負荷の軽減につながります。
以下にチックを持つ方が困難に感じる場面の事例を紹介します。
・攻撃的に見える行動で周囲の人に誤解される
顔をしかめる・舌打ちなど、攻撃的に見える行動が誤解を招く場合があります。
・静かにしなければいけない場所で目立ってしまう
電車の中や会議中など、静かにするべき場面で声が出る・発言者の言葉を繰り返してしまうなど、不適切な発言によって周囲の視線が集まることがあります。
・大事な場面で意図しない言葉が出てしまう
商談やプレゼンテーションなど大事な場面で汚言や卑猥な言葉を発してしまい、誤解を招くおそれがあります。
・日常的に物を落としてしまう
運動チックが手にあらわれる場合、意図せず事務用品や食器を落としてしまう場合があります。
チックの症状は様々ですが、本人の意思では止められません。
共通の困りごとは「誤解を受けやすい症状が障がいだと理解してもらえない」ことだと言えます。
本人から症状をヒアリングし、周囲がそれとなく症状を理解している職場環境が望まれます。
■周囲はチック症状を知り、気にしすぎない対応をとる
「チック症」は本人の意思とは無関係に症状が出てしまいます。
知能・判断力・思考力は「チック症」のない人と変わらない場合が多いのです。
「変な人だと思われているだろうな」「周囲から浮いている」
そう判断できるからこそ、本人にとっても辛い疾患です。
「チックの症状」が軽度・頻度が低いときは「どのような症状が出るのか」周囲が理解し、気にしすぎない対応をとると良いでしょう。
症状が重度・頻度が高い場合、家から会社までの通勤が難しかったり、コミュニケーションが取りにくかったりします。
在宅ワークやフレックスタイム制など柔軟な働き方を視野に入れると、重度のチック症の方を受け入れる環境を整える必要がありそうです。
「チック症」の方からお聞きすると、ストレスがかかると症状が出る傾向があるようです。新しい職場での勤務、「チック症」への理解がない人間関係の中だと「チック症」が出やすいことが想定されます。
「チック症」の方を採用を検討する会社へ
採用を決定する場合、職場環境で一緒に働く社員及び利用者に「チック症」の理解を伝えるだけでなく、或る意味リスクをどこまで考慮して採用を決定するかを検討することが御本人及び会社にとって良いのではないかと思います。
私のお客様の例ですが、自らが「チック症」を抱えていることをしっかり伝えて介護職として勤務しましたが、音声チックが酷くなり結果として夜間勤務をするこができなくなりました。
この頃から同僚のみならず、上司からも挨拶すらして貰えないようになり、結局勤務が困難な状況となった方がいらっしゃいます。
これは職場一方的に悪いと言う気は全くありませんが、この方に夜間勤務に就いて貰うことが前提で採用したのでしょうが、当てが外れてしまったから無視をする、では職場としていかがなものかなと思います。
この方の件で言えば、結論としては、採用してからある程度の期間は、どのような「チック症」の症状があるのか等確認をしてからでないと、夜間勤務に就いて貰うことができるかどうかの検討すらできなかったのではないかと思います。
結局、退職することになれば、当人のみならず、職場にとって結局価値ある期間だったのか、となってしまいます。採用する際には、どのような役割を与えることで労使双方が安心して活躍をして貰えるかを是非ご検討して頂けたらと思います。
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