【ぶどう膜炎】御自分の症状は他人任せにせず、自ら職場へしっかりお伝えしましょう!?

「視覚障害」を招く眼の病気には、普段あまり耳にしない病気もあります。

その内の一つである「ぶどう膜炎」をご紹介します。

職場で「ぶどう膜炎」の同僚等がいらっしゃる場合は、是非ご参考にして頂けたらと思います。

「ぶどう膜炎」とは

概要

ぶどう膜炎は、目のなかに炎症が生じる病気です。目の中に存在する3つの組織(虹彩・毛様体・脈絡膜)の総称をぶどう膜といいます。これらの組織に炎症が生じるとぶどう膜炎が起こり、徐々に目の中全体に炎症が広がっていきます。発症すると、目の痛みや視力障害があらわれます。

ぶどう膜炎を引き起こす原因は特殊なものが多いため、加齢に伴って発症頻度が上がる緑内障や白内障などの病気と比べれば、患者さんの数は多くありません。

原因

ぶどう膜炎の原因は多岐に渡ります。日本では、サルコイドーシス・原田病・ベーチェット病という3つの病気が代表的です。いずれも、目に症状が限局するものではなく、全身に症状が生じる免疫異常の病気です。

サルコイドーシスは、肉芽腫と呼ばれる腫瘤が全身各種臓器に形成される病気です。肉芽腫は目、心臓、腎臓などに生じます。原田病は、メラニン色素を産生するメラノサイトという細胞に対して慢性的な炎症が生じると引き起こされる、自己免疫疾患のひとつです。皮膚に白斑を生じたり、聴覚障害を起こしたりすることがあります。ベーチェット病は、ぶどう膜の炎症のほか、口腔内や陰部に潰瘍をきたす病気です。

ぶどう膜炎は多くの場合、成人で発症します。しかし、小児期でも、若年性特発性関節炎という病気が原因で発症することがあります。

症状

ぶどう膜炎を発症すると、主に視力低下と目の痛みを自覚します。光を通すために透明であるべき前房や硝子体が炎症によって濁り、光が網膜へと正常に到達できなくなることから、視界がかすんだり視力低下が生じたりします。視力低下の進行程度には個人差がみられます。急速に自覚することもあれば、慢性的に病状が進行して「飛蚊症(黒い物が飛んで見えるような症状)が増えてきた」と感じることもあります。

炎症は、目の前のほうだけに起きる場合、後ろのほうだけに起きる場合、全体に起きる場合など、さまざまなケースがみられます。炎症が強くなると、痛みが生じたり、目の充血などを起こしたりすることがあります。そのほか、光を見るとまぶしい、光が痛いと感じる場合があります。目のなかに炎症が広がることから、白内障、緑内障、硝子体混濁、網膜前膜、嚢胞様黄斑浮腫などの合併症が生じることもあります。

検査・診断

ぶどう膜炎は、主に眼科的な診察のなかで診断がつけられます。多くの場合、目に炎症が生じていることから発見されます。

また、診療では、原因となる病気を明らかにすることが必要です。サルコイドーシスを基礎疾患として発症していることが多いため、胸のレントゲン検査やツベルクリン反応の検査が行われます。

そのほか、免疫関連の項目や、ヘルペス、梅毒、トキソプラズマなど感染症・寄生虫判別のための血液検査を行います。ただし、原因となっている基礎疾患がわからないこともあります。

治療

ぶどう膜炎は内科的な治療が中心となります。主に、ステロイドやその他の免疫抑制剤が用いられます。症状や程度が軽い場合には、ステロイドの点眼薬で治療が可能です。点眼薬で症状のコントロールが難しい場合には、ステロイドの内服薬が用いられます。

ただし、ぶどう膜炎は完治するとはいい切れない病気です。治療後も、症状の再燃、続発症の発生、副作用などを早期に発見するために、定期的な通院が求められます。また、ぶどう膜炎の治療中は、ステロイドの副作用と感染症の発症に注意が必要です。

ステロイドの副作用を防止するためには、症状がよくなっても自己判断で投薬を中止しないことが大切です。感染症を予防するには、感染を誘発する可能性があるコンタクトレンズの使用は避ける必要があります。

引用元:medicalnote ぶどう膜炎

下図の①虹彩、②毛様体、③脈絡膜の総称を「ぶどう膜」と言います。

配慮が必要な症状など

「ぶどう膜炎」は、炎症の起こる部位によっても、当然その症状は様々です。

(1)眼が激しくうずき、光の刺激によって痛みが出る方もいます。
その場合には、なるべく目を酷使しない作業への配属を考慮する場合もあるでしょう。

(2)パソコンを使用する業務の場合には、サングラスなどの遮光眼鏡を使用したり、一般的なVDT作業よりもずっと短時間の作業にとどめるなどの配慮が必要となってきます。

(3)炎症の部位によっては、視力の低下や視神経の炎症による視野の欠損が出る方もいます。
これらの症状に対する配慮としては、一般的な職場におけるロービジョン配慮に準ずると考えて良いでしょう。
オフィスや階段での転倒防止配慮、パソコンのロービジョン設定などが含まれます。

(4)同僚が「ぶどう膜炎」という病名で伝えられた場合においても、「全身性疾患」をお持ちで症状が眼に出る方もおられます。
その場合には、眼以外の部位にも何かしら配慮が必要な症状を抱えている可能性もあります。

正しい病気の知識を踏まえて、障害をお持ちの方一人ひとりにあった配慮を考えることが重要となります。

それとともに、職場への気兼ねや、伝えると解雇されるのではという思いもある為、職場に伝えていない症状もあるかもしれません。そのことも踏まえて一人ひとりを注意深く見守る必要もあると思います。

仕事をする上で本人が気を付けておくこと

(1)眼に痛みうずきなどの症状をお持ちの方にとっては、長時間のパソコン作業は非常に大きなストレスを感じる可能性があります。しっかりと対策をした上でも、たとえば目が真っ赤になってしまう状態であれば、医師と相談の上でパソコンをなるべく使用しない業務を検討していただくこともひとつの手段かもしれません。

しかしパソコンを一切使用しない業務は多くない時代ともなりました。
実際にはパソコンの音声読み上げ機能を使用して、モニターをほとんど使用せずにパソコン業務を行っている方もおられます。

ご自身の眼の状態をしっかりと把握し、伝えた上で、体に最も影響の少ない環境を整えることが大切となるでしょう。

(2)医師に眼の状態を管理してもらい、眼を使う仕事の場合には何分ごとに休憩を入れるのが良いか、また連続して何分まで眼を使って良いか、などの具体的なアドバイスを受けることも体調管理の上では重要です。

「全身性疾患」をお持ちの方で、「ぶどう膜炎」として眼に強く症状が出ている場合には、体のほかの部位にも何かしらの症状をお持ちの場合が多いかと思います。

その場合には、全身に症状がある中の一つに眼の症状がある。
という伝え方をすることも会社や同僚に誤解を生じさせない方法です。

(3)非常に疲れやすいという症状をお持ちであれば、眼の症状と共に配慮をされるはずです。
しかし眼の症状がクローズアップされた状態ですと、「なぜ眼を使うと体全体が疲れるのか?」という疑問を抱かせてしまうことがあります。

しっかりと症状について伝えることは、きっとご自分の働きやすい環境へ繋がることを忘れないで下さい。

生活支援の上で障害年金の重要性

実際に「ぶどう膜炎」を患った方が職場で勤務すると、それ以前とは明らかに生産性が落ちる働き方と成らざるを得ない場合がありそうです。だからといって、今まで通りの仕事で成果をあげようとすると、症状悪化やその他原因によって更に成果を成果をあげづらくなることも少なくありません。

無理は継続し続けることが困難です。無理のない、継続できる勤務の仕方が望ましいと考えるべきです。

勿論、そうなると「賃金の低下」は望まれなくてもついて回る話です。

そのことは生活への不安となるでしょうが、国の『障害年金』制度を活用することを考えてみてはいかがでしょうか。

働いていると障害年金は受給できないのか?

 

この投稿記事についての《問合せ》は

●「電話080-3268-4215 」 又は 「こちらのフォーム(メール)」でお申込み下さい。

●直接お問合せをするのが抵抗ある方は「公式LINE @771maygt
https://lin.ee/f4c6Krp 」でも対応していますので遠慮なくお問合せ下さい。

社会保険労務士法人ファウンダー  / 札幌障害年金相談センター

受付時間 平日 9:00-20:00(土日祝も対応可)

連絡先 ℡:080-3268-4215 / ℡:011ー751-9885

所在地〒007-0849 北海道札幌市東区北49条東13丁目1番10号

北海道で障害年金のご相談なら【札幌障害年金相談センター】へ!※近日、旭川・釧路で拠点設立予定です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA