『個人間で、500万円の借金をしてしまい、障害年金受給中ですが自己破産はできますか?』と、御相談をお受けしました。
正直なところ自己破産は、専門外でしたらの顧問弁護士に質問をしてみました。
一般的には予想外の回答でした。
目次
まずは、そもそも自己破産とは
以前にもご紹介をしたことがありますが、復習をかねて再度ご紹介したいと思います。
【自己破産】とは、裁判所から負っていた借金を免除できると許可を貰うことです。
ただ全ての債務が免除されると思われている方がいらっしゃるかもしれませんが、実際はそうではないようです。
自己破産をしても免除されない債務とは?
その免除されない(自己破産する側からすると)債務を『非免責債権』と言います。
破産法 第253条 第1項
免責許可の決定が確定したときは,破産者は,破産手続による配当を除き,破産債権について,その責任を免れる。ただし,次に掲げる請求権については,この限りでない。
① 租税等の請求権
② 破産者が悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権
③ 破産者が故意又は重大な過失により加えた人の生命又は身体を害する不法行為に基づく損害賠償請求権(前号に掲げる請求権を除く。)
④ 次に掲げる義務に係る請求権
イ 民法第752条の規定による夫婦間の協力及び扶助の義務
ロ 民法第760条の規定による婚姻から生ずる費用の分担の義務
ハ 民法第766条(同法第749条、第771条及び第788条において準用する場合を含む。)の規定による子の監護に関する義務
ニ 民法第877条から第880条までの規定による扶養の義務
ホ イからニまでに掲げる義務に類する義務であって、契約に基づくもの
⑤ 雇用関係に基づいて生じた使用人の請求権及び使用人の預り金の返還請求権
⑥ 破産者が知りながら債権者名簿に記載しなかった請求権(当該破産者について破産手続開始の決定があったことを知っていた者の有する請求権を除く。)
⑦ 罰金等の請求権税金や養育費等は免除対象にはなりません。
公的年金の受給権
障害年金を始めとる公的年金の受給権は、差し押さえができない権利です。
また、退職金債権のように換価・処分の対象にもなりません。
ま と め
よって、障害年金の受給権者が返済不可能な借金をしてしまった場合、障害年金を受給しながら自己破産をすることができます。
弁護士に質問した回答でした。
どのような背景でお金を貸したかは聞いていませんでしたが、貸された方は納得できないだろうな、と思いました。
このようなことが悪用されないことを祈ります。
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