【PEST分析】生成AIで、社労士事務所を取り巻く環境の情報整理し、今後優先順位を聞いてみました!?

社会変化が激しい中、社会保険労務士事務所の取り巻く環境に対する情報整理をする為、「PEST分析」を生成AIを活用してやってみることにしました。

使用する生成AIは、有料版を利用しているChatGPTとPerplexityです。

同じプロンプトを利用するので、ChatGPTとPerplexityの違いを比較してみましょう。

社労士事務所に影響を与えるものを列記

最初に、「PEST分析」の政治(Politics)の議題となる社労士事務所に影響を与えると考えられるものを5個報告して貰いました。

ChatGPTから報告内容

【事実1】政府による労働規制の強化
2024年より、労働環境改善のために政府は特定の業種での労働基準法を強化し、特に労働時間や労働条件に対する規制を厳格化しています。これにより、多くの企業が労働基準に対応するための追加コストを負う可能性があるとされています

【事実2】税制改革による中小企業への影響
2023年からの新税制改正により、中小企業に対する税控除枠の縮小が行われ、法人税の負担が増加する見込みです。この変化は、特に財務基盤の弱い中小企業にとっては、利益率やキャッシュフローの圧迫要因となると考えられています

【事実3】外国人労働者受け入れ制度の拡大
2024年以降、政府は深刻な労働力不足に対応するため、特定技能を持つ外国人労働者の受け入れ枠を拡大する方針です。この新制度により、外国人労働者の雇用が容易になり、中小企業にも新たな労働力確保の手段が提供されるとされています。ただし、外国人労働者の雇用に伴う管理体制や法令順守の強化が求められます

【事実4】輸出入環境の変化による影響
近年の国際関係や貿易政策の見直しにより、輸出入に関連する規制が強化されています。特に中国やアメリカとの関係が影響し、特定製品の輸出入コストや手続きが厳格化しています。このため、輸入資材の価格上昇や輸出先市場の減少といった影響が懸念され、中小企業のコスト負担が増加する可能性があります

【事実5】新たな労働法案の検討と影響
2024年から、政府は労働者の福利厚生や職場での権利強化を目的とした新たな労働法案を検討中です。この法案が施行されると、企業は従業員の労働環境改善を義務化されるほか、違反時には厳しい罰則が科される可能性があります。このため、企業にはコンプライアンス体制の強化と、従業員の福利厚生の向上に向けた投資が必要となると見込まれています

Perplexityから報告内容

【事実1】2024年4月1日より、中小企業に対する月60時間超の時間外労働の割増賃金率が50%に引き上げられます。これにより、中小企業の労務管理がより厳格化されることが予想されます。
情報元https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/roukikaitei/index.html

【事実2】2024年10月1日より、社会保険の適用拡大が実施され、従業員数100人超の企業まで対象が広がります。これにより、より多くの労働者が社会保険の対象となり、企業の社会保険料負担が増加する可能性があります。
情報元: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000146666.html

【事実3】2024年4月より、育児・介護休業法の改正が施行され、男性の育児休業取得を促進するための措置が強化されます。具体的には、子の出生後8週間以内に4週間まで取得可能な柔軟な育児休業の枠組みが創設されます。
情報元: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000130583.html

【事実4】2024年度より、政府は中小企業のデジタル化推進のための新たな補助金制度を導入します。この制度は、人事労務管理システムの導入やテレワーク環境の整備など、働き方改革に関連するIT投資も対象としています。
情報元: https://www.meti.go.jp/press/2023/03/20240315001/20240315001.html

【事実5】2024年10月より、パワーハラスメント防止措置が中小企業にも義務化されます。これにより、すべての事業主に対して、パワーハラスメント防止のための雇用管理上の措置を講じることが求められます。
情報元: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/seisaku06/index.html​

報告内容を比較・検討

ChatGPTとPerplexityとで、報告する際に視点が異なっているのが面白いですね。

Perplexityは、社労士事務所の業務に直接影響しそうなものを選択していますが、ChatGPTのは社労士事務所総体としての立ち位置から選択をしてくれています。

ChatGPTはマクロ視点で、Perplexityはミクロ視点という感じでしょうか。

この傾向は、5個を上げて貰う前に、10個上げて貰いましたが同じ傾向でした。

但し、今回だけのこのような違いとなったのか、他の3つの要素でも比較してみる必要がありますね。

といえ「PEST分析」としては、どちらの立ち位置が正しいのでしょう?

「PEST分析」を実施する際の視点

調べてみると「PEST分析」は、原則マクロ的な視点で行うものです。その理由が下記の通りです。

1,「PEST分析」 の目的
「PEST分析」は、そもそもが企業の外部環境の大きな変化や傾向を把握するためのフレームワークだからです。その為、「PEST分析」は、マクロ的な視点から分析をして、業界全体や社会全体に影響を与える大きな変化を捉えやすいので長期的な戦略立案に利用しやすい。

2,分析対象
「PEST分析」の対象の4つの要素(政治、経済、社会、技術)自体は、全て企業に間接的に影響を与えるマクロ環境要因だからです。

3, 時間軸
「PEST分析」は、短期的に判断する分析よりも、中長期的な視点(概ね3〜5年後)での予測に向いているからです。

4,フレームワークの使い訳:ミクロ環境分析との違い
ミクロ環境(顧客、競合、サプライヤーなど)の分析には、他のフレームワークである「3C分析」や「5フォース分析」などの別のフレームワークの方が向いている。

ただし、「PEST分析」の結果を実際の活用する場合は、「PEST分析」のみではなく、ミクロ的な視点に向いている別のフレームワーク(SWOT分析など)も利用して、より具体的に行動に移せる戦略を立てることが重要です。

「PEST分析」の方向性

Perplexityが、常にミクロ的な視点で報告をする傾向にあるかは分かりませんが、今後の「PEST分析」の方向性としては、ChatGPTが報告をしてくれた【事実】に対して、Perplexityで議論をして貰うことにします。

その為、Perplexityには一部変更したプロンプトを使って、ChatGPTとPerplexityの見解を比較しながら弊社の戦略立案に活用したと考えます。

「PEST分析」の結論

1,Politics(政治)について

ChatGPTからの報告内容

短期・長期で取り組むべきこと

Perplexityからの報告内容

2,Economy(経済)について

ChatGPTからの報告内容

Perplexityからの報告内容

3,Society(社会)について

ChatGPTからの報告内容

Perplexityからの報告内容

4,Technology(技術)について

ChatGPTからの報告内容

Perplexityからの報告内容

4視点の共通項目と優先順位

ChatGPTからの報告内容

Perplexityからの報告内容

ChatGPTとPerplexityでの議論内容を共有すると・・・

ChatGPTとPerplexityで行われたPEST分析での各分野での議論内容を、ChatGPTとPerplexityで情報共有して、改めて優先順位をつけさせました。

ChatGPTからの報告内容


Perplexityからの報告内容

まとめ

同じ議題であってもChatGPTとPerplexityの報告内容はマクロ視点とミクロ視点の傾向にあるようです。ですが、この異なる視点が見れるのは勉強になります。

また、PEST分析の各分野の共通項目を抽出して、優先順位をつけて貰うとChatGPTとPerplexityともに上位2つは同じでした。この二つは周りからも良く言われますが、自分が思っている以上に優先すべき事項なのかもしれません。

話が変わりますが、先日、うちのお世話になっているDX支援会社さんが訪問して頂いた際に、「若い社員には、生成AIを使わせないで自分で調べて考えるようにさせています。」ということを言っていましたが、今回の件を通して、生成AIから上がってきた(今回の件で言えば)報告にして、解らない内容は事前に自分で調べて、社員同士でディスカッションするというのも社員教育としては有りかなと考えます。

調べることは重要。でも何を調べるかが更に重要で、調べたことをどう捉えて、行動に移していけるかが更に重要かと思います。

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