国別の働き方紹介(インド編)

今回は国別の働き方紹介として、インドの事情を紹介します。

USとの絶妙な時差

インドとアメリカでは、約12時間の時差があります。

アメリカのIT産業の最先端拠点として有名なシリコンバレーやシリコンプレーンズで昼間にソフトウェアを開発し、夜にインドでの仕事を終えてからインドに送れば、朝になってもインドで開発を続けることができるというわけです。

つまり、12時間の時差があれば、アメリカでもインドでも隙間なく24時間体制でソフトウェアを開発することができます。時代に合わせたシステムを開発するには最適な場所だと思います。

英語の影響力

インドはかつてイギリスの植民地支配を受けていたため、英語が準公用語となっています。

連合の公用語はヒンディー語ですが、実際にはヒンディー語を話す人は人口の約40%しかいないため、英語が国際共通語として広く使われています。

小学校から大学まで英語教育が重視されており、英語を公用語とするシンガポール、英語を準公用語とするマレーシア、フィリピンに次いで、アジアで4番目に英語が話されている言語です。

日本の英語力はアジアで4位ですが、英語を話す人口は1億2500万人で、アメリカに次いで世界第2位です。日本の人口は1億2700万人ですから、日本人のほとんどが英語を話すことになります。

インターネットやソフトウェア開発の主要言語が英語であることから、地球の裏側にあるアメリカとのコミュニケーションが、他のアジア諸国に比べて極めて容易であることが、今日のインドとアメリカの産業発展の原動力となっています。

カースト制度からの脱出

インド人の約8割が信仰しているヒンドゥー教は、「カースト制度」と呼ばれる身分制度を持っています。

1950年にカースト制度は廃止されましたが、長年定着してきたカースト意識は簡単には消えず、影響も残っています。

しかし、近年の産業の発展に伴い、カースト制度にとらわれない新しい職種「IT」が登場しています。カースト制度の廃止によって生まれた仕事は、カースト制度の影響を全く受けません。

これにより、低カーストのインド人は、運と才能と努力次第で貧困から抜け出すチャンスを得ることができました。

その結果、インドでは、カースト制の貧困から抜け出すために、一流大学に入学してIT技術を学ぶ若者が増えています。

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