【ベーチェット病】全身性の炎症性疾患であることを踏まえた合理的配慮が必要!

全身性の疾患は様々がありますがここでは『ベーチェット病』を紹介したいと思います。

どのような疾患で、職場で発症した方がいた場合、どのような配慮が必要でしょうか?

『ベーチェット病』とは

『ベーチェット病』は全身に症状が現れる病気で、国の難病に指定されている病気のひとつです。

遺伝的に白血球が強く働きすぎてしまう体質をお持ちの方が発症しやすいといわれています。
なぜ白血球が過剰に働いてしまうか、なぜ発症するのかは、まだ研究が続いている病気です。

全身:免疫が強く働くことによって、全身に潰瘍皮疹が出ます。
口腔内:口の中に出ることはほとんどの患者様に見られ、たくさんの口内炎が繰り返し発生するイメージです。

:目の中に影響が出ることもあり、炎症の起こった部位によって視覚障害の症状や程度も異なってきます。
この病気では、眼の痛さ、眼の充血、羞明(まぶしさ)、視力の低下などをお持ちの方が多いとされます。

ただし全身性の炎症性疾患であることを踏まえて、視覚障害は症状のひとつであることを認識することが大切です。
他の部位にどのような症状があるかは、個人によって大きく異なることも『ベーチェット病』の特徴といえます。

配慮が必要な症状など

視力の低下という症状に対しては、ロービジョンケアに則ってパソコンの設定などの対応が可能となります。
パソコン作業をともなう業務の場合には、一般のVDT作業よりも多くの休息が必要だと考えられます。
たとえば会社全体で1時間あたり5分の休憩を施行しているならば、30分あたり5分の休憩へと配慮をするなど、この点は主治医や産業医とのすり合わせも必要になってきます。

また、「羞明(しゅうめい)」といって光に対するまぶしさを強く感じる方がおられます。
この場合にはサングラスのように色の入った眼鏡で対策されることもあります。
同僚や上司などは、あくまで業務上必要な対処ということを理解しましょう。

この病気をお持ちの方の中には、治療で免疫抑制剤を服用されている方がいます。
体の免疫力を全体的に下げる治療となりますので、風邪などの軽い体調不良を引き起こしやすい傾向にあります。
また単なる風邪とは油断できず、しっかりと対処をしなければ肺炎などの重い病気へ進行することもあります。

微熱や軽い咳など一般的には出社できる症状であっても、免疫抑制治療を行っている方にとっては決して軽い症状とは言い切れません。
会社においても、急な欠勤や早退などに対応できる柔軟なフォロー体制を構築することも大切でしょう。

仕事をする上で本人が気を付けておくこと

『ベーチェット病』は患者様によって大きく症状も異なってくる病気です。
どのような症状があるか、どのような症状がつらく、配慮を求めたいかをしっかりと伝えることが重要です。

「視力障害」の症状もその度合いもさまざまですので、仮に目の痛さ充血などからパソコン業務が難しい場合には伝えましょう。

まぶしさなども含めて、パソコンや職場の環境で対応が可能な場合にはその旨を伝えます。
遮光眼鏡などが必要な場合には、同僚や上司にも必要な対処であることを伝えておくと、余計なトラブルを避けられるかもしれません。

症状として性器の潰瘍が強く出る方は、たとえば椅子に座り続けることが困難な場合もあります。
他にも、他人から見える皮疹(にきびのようなもの)に悩んで、人前に出ることが難しいという方もおられます。

そうした症状は病気によるものですので、ストレスを受けながら無理に克服するのではなく、会社からの合理的配慮にて対応をしてもらう問題とも考えられます。

また治療のために免疫抑制剤を使用している方は、特に疲れることに注意をしましょう。
なるべく疲れを残さないように心掛け、過度のストレスや疲れによって体調を崩さないことも大切な体調管理と言えます。
もし体調不良を感じた場合には、それが軽い風邪の症状であっても会社に相談することも大切です。

治療によって免疫力を下げている状態ですので、一般の方よりも感染症を起こしやすく、また重くなりやすい体であることを忘れずに生活しましょう。
口腔内アフタの管理とともに、こまめなうがいも体調管理のひとつとして考えられるかもしれません。

生活支援の上で障害年金の重要性

実際に『ベーチェット病』を患った方が職場で勤務すると、それ以前とは明らかに生産性が落ちる働き方と成らざるを得ない場合がありそうです。だからといって、今まで通りの仕事で成果をあげようとすると、症状悪化やその他原因によって更に成果をあげづらくなることも少なくありません。

無理は継続し続けることが困難です。無理のない、継続できる勤務の仕方が望ましいと考えるべきです。

勿論、そうなると「賃金の低下」は望まれなくてもついて回る話です。

そのことは生活への不安となるでしょうが、国の『障害年金』制度を活用することを考えてみてはいかがでしょうか。

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