旭川障害年金相談センターの米田です。うつ病、躁鬱病の患者数は2020年現在で1,721千人で、年々増えています。「うつ病」は、仕事だけでなく、日常生活を送ることすら困難にするケースもあり、予防していくこともとても重要です。
今回紹介するのは「うつ病」の診断を受けた方の請求事例です。この事例は、「うつ病」を発症する方々の一般的な事例にもなると思いますので、ご参考にして頂けたらと思います。
目次
請求事例
仕事も上手くいかず、周辺の人間関係悪化
Y・Kさんは大学を卒業後、営業職で就労することができましたが、営業成績が伸びず苦しんでいました。
そのような状況下で、プライベートでも人間関係でも揉めることが多くなり、徐々に周辺の人間関係が悪化して行きました。そして不眠・食欲減退・抑うつ症状が発症し、会社を休むようにもなり、自殺願望も出るようになりました。
そのような症状を診ていた実父が精神病院へ連れて行き、「うつ病」と診断され通院することになりました。
経済的不安から障害年金の手続を
健康保険の「傷病手当金」の受給を受けていましたが、受給期間が満了したことにより、経済的に不安に陥りました。また、労働ができる病状でないことから、通院をしていた病院から「障害年金」を教えて頂いたそうです。
病院から当センターをご紹介して頂いて当センターにご相談に来られました。
ご本人と実父から日常生活状況等の聞取りをして、「病歴・就労状況等申立書」を作成しました。病院に診断書の作成依頼をしたところ、「病歴・就労状況等申立書」も参考にしたい旨の要望があり、参考資料として病院側に提出しました。
診断書では「抑鬱気分・意欲低下・倦怠感・思考抑制などがあり、日常生活に支障をきたしているため労働できる状態ではない」等との診断内容で作成され、「障害年金」の審査結果として、障害等級2級の認定をされました。
仕事が出来ず、家事をすることも出来ない状態だったため、金銭的にも精神的にも追いつめられている状態でいらっしゃいましたが、最終的には障害年金を受給でき、Y・kさんも御喜びになっています。
「うつ病」の障害認定基準
気分障害(うつ症)の「障害認定基準」は、下記の通りです。
障害等級1級 |
高度の気分、意欲・行動の障害および高度の思考障害の病相期が あり、かつ、これが持続したり、ひんぱんに繰り返したりするため、常時の援助が必要なもの |
障害等級2級 |
気分、意欲・行動の障害および思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したり、またはひんぱんに繰り返したりするため、日常生活が著しい制限を受けるもの |
障害等級3級 |
気分、意欲・行動の障害および思考障害の病相期があり、その病状は著しくはないが、これが持続したり、または繰り返し、労働が制限を受けるもの |
この「障害認定基準」は、実際には診断書や病歴・就労状況等申立書等によって、もっと具体的に病状を判断されることになります。
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