身近な病気でもある「糖尿病」。だからこそ職場はどのような安全配慮義務が必要か知っておく必要があります!?

平成28年「国民健康・栄養調査」(厚生労働省)では糖尿病の件につき、下記の趣旨の記載がありました。」

「糖尿病が強く疑われる者」の割合は、12.1%とのこと。

私の周りにも「糖尿病」の方もおり、決して珍しい病気ではありませんが、放ておくと大変なことになるのも「糖尿病」です。

大変なことになる代表的に症状の一つに目の疾患があります。今回の「糖尿病性網膜症」について見ていきたいと思います。

是非最後までお付き合いください。

「糖尿病性網膜症」とは

生活習慣病のひとつとしても知られる「糖尿病」は、ホルモンによって血糖値をうまく下げることができなくなる病気です。
「糖尿病」になると血糖値が高い状態で維持され、体のさまざまな血管がダメージを負ってしまいます。

「糖尿病」の方が「失明」をしたり、「足を切断」するにいたる原因としては、血管がもろくなりダメージを負うことが挙げられます。
血管のダメージによる症状は、心臓では「心筋梗塞」や、脳では「脳卒中」という病気や症状として現れることもありますので、注意が必要です。

ダメージを受けやすい血管としては、眼の奥にある「網膜」という部分があります。


「糖尿病」によって「網膜」の血管がダメージを受け、いろいろな眼の障害が発生した状態を「糖尿病性網膜症」と呼びます。

「糖尿病性網膜症」によって重度の視力障害を負ったり、場合によっては失明にいたるケースもあります。

「糖尿病」の進行度合いや血糖値のコントロール状況によってもいろいろな症状がありますので、個人個人の状態をしっかりと把握することが大切だといえるでしょう。

また前提として「糖尿病」という疾患をお持ちですので、視力障害に対するフォローだけではなく、食生活や他の合併症などへの注意が必要な病気となります。

「糖尿病」の全ての合併症に対するフォローは難しいかと思います。
しかし、心筋梗塞や脳卒中へのリスクが高い方とした場合には、たとえば業務上で寒暖差の大きな移動をなるべくなくす配慮が、足への神経症状が出ている場合には、連続した歩行が要求される業務への配慮が求められるでしょう。

このように会社が考えることのできる配慮は多岐に渡るかと思います。
可能な限り当人へのリスクを軽減することが、重要な労働環境整備のひとつとなってきます。

配慮が必要な症状など

目がかすんで見える方や、視野の一部分に見えない部分をお持ちの方、視力が極度に低下した方など、症状は個人によってさまざまです。
「網膜」の病状によっては、眼球の柔軟さが失われて激しい痛みを伴う方もおられます。
病状が進行した方の中には、失明された方も含まれるかもしれません。

視力の低下に対しての配慮は、一般的なロービジョン配慮に準じます。
パソコンの設定によってブライトネス(明るさ)やコントラスト(明暗)、文字の色や文字の大きさを調整することが最初の一歩となるかと思います。

失明されている方への配慮としては、音声読み上げ機能の使用や点字デバイスの導入などが考えられます。
また移動の制限がありますので、手すりや点字誘導ブロックなどの設置も配慮としては含まれる可能性があるでしょう。

「視覚障害」とは無関係になりますが、「糖尿病」をお持ちの方への配慮も同時に必要となります。

血糖値のコントロールが上手くいかなくなることは、「視覚障害」を進行させるリスクだけではなく、心臓や脳といった血管へのダメージを負うリスクに繋がります。
命にかかわる病気を引き起こすことに繋がりますので、たとえば飲食を伴う場面(接待や忘年会など)では、決して無理な飲食を強要してはなりません。

仕事をする上で本人が気を付けておくこと

ご自身の「視覚障害」がどのような症状であるかを、細かく伝えることが大切になります。
視力の低下がどの程度なのか、視野の狭窄はあるのか、かすみ目の程度など、症状によって会社側が配慮する範囲も変わってきます。

また、緑内障の症状が出ている場合や、網膜剥離の症状がある場合には、その症状がどの程度のものなのかを伝えることも重要です。
それには痛みを伴うのか、休憩時間を増やすべきなのか、業務転換が必要なのか……。

会社が行うことのできる配慮を、しっかりとカスタマイズするためには必要な情報となります。

会社で働く以上、どうしても飲食の場を避けることができない場面もあると思います。
そうした場においても、ご自身の糖尿病はしっかりと管理する必要があることを念頭に入れておきましょう。

医師からの指導をしっかりと守り、禁酒を伝えられているならば酒を飲まないことが大切です。
同じく暴飲暴食をすることは、ご自身の健康だけではなく会社の配慮をも損なってしまう可能性があります。

しっかりと糖尿病を管理して可能な限り症状を安定させることが、長く仕事を続けるためには重要だと思います。

 

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