「自分が自分らしく生きれる」お手伝いをしています!?

企業も個人も、多様な働き方が模索しています。

とはいえ、障害を抱えている方や今まで引きこもりをされておられた方を支援をしている方々にとっては、「就労」していくことがゴールになっているように思われます。

ですが、その人にとって本当にそれがゴールなのかなと疑問に感じられて、これに対する1つの答えを出されて活動をしている「一般社団法人なんらぼ」の代表理事である山家由三さんに【特別寄稿】をして頂きました。以下がその内容です。

「就労」がすべてという風潮への疑問

前職で 生活困窮者の相談支援事業に従事し、ひきこもりの方や長年働いていない方 、生活保護を受給中の方等 への就労支援を行なってきましたが、そこで感じていたのは「人を枠にはめることの限界」でした。

釧路市は衰退を続けている地方都市で、賃金水準も非常に低い街です。

最低賃金が上がったとはいえ、求人情報 にはフルタイムでも 月々の手取り が 12 万円程度といった求人が目立ちます。そもそも正社員の募集が少なく、アルバイトやパートの募集が多くを占めています。

長期間働いていなかった人が、家族に連れられ、或いは役所の指導で、好きでもなく賃金も安い仕事に就くために、 行きたくもない支援施設に行き訓練を受けるわけです。

最近「福祉に捕まる」という言葉を目にしましたが、当事者目線ではまさしく福祉に捕まってしまったという感覚があるのだと思います。

そこには結局「働かざる者食うべからず」という社会的な雰囲気が横たわっていて、当事者本人すらもその雰囲気にのまれながら、漠然と「働かなきゃいけない」と 言っている。そしてなんとか企業に入ったとしても結局すぐに辞めてしまうという状況が繰り返される。

就労支援業界には「就労意欲の喚起」という言葉があります。本人の働く意欲を向上させましょうということです。しかし、前述したような環境と仕組みの中でどうやって「就労意欲 の 喚起」 を すればいいの
か。 そんな課題の前に無力感を感じていたわけです。

「好きなこと」があると頑張れる

そんな中ヒントとなったのは、ミュージシャンをやっている友人でした。彼はミュージシャンとしての収入はほとんどありませんが、生計のためのライスワークでは人一倍稼いでいます。

ウェブコンサル系の仕事を個人でやっているのですが、 24 時間対応をうたい、寝る間も惜しんで働いています。
そんな友人は、今でも職業欄にはミュージシャンと書きますし、「あくまでミュージシャンという本業があるから副業のモチベーションが保てる」ということを言っていました。

この友人の発想である「働くために意欲を上げるのではなく、意欲が上がった結果働けるようにもなる」を基に、北海道釧路市で「一般社団法人なんらぼ」を「その人がその人らしく生きるお手伝い」という目的を掲げ 2020 年の 4 月から事業を開始しました。

プラモのおじさんは工具が欲しくて働いた

30年働いていなかったというおじさんがいました。

最初は家に伺っても会ってすらくれなかったのですが、プラモデルが趣味ということを知り、私たちがした提案は「プラモデル作って売りませんか?」でした。

まさか、支援者を名乗る人間がそんなことを言うとは思わなかったのか、面食らいながらも半信半疑で出てきてくれたおじさん。
で、実際に作ったプラモデルを見せてもらうと、「これは本当に売れる可能性あるな」と思わせてくれるくらいのクオリティ。

当社に遊びに来た頃は、自宅にはないWi–Fi環境でテンションが上がり、一日中動画を見て過ごしていたのですが、持っているパソコンはかなり古く使用限界が来ていたところに、出入りしていた中古パソコンショップのオーナーが「組み立ててないプラモデルあるんだけど、作ってくれたらパソコンあげるよ」と提案。なんとプラモデル制作の腕でパソコンを手に入れたのでした。

その後本格的に制作に取り組みだしたのですが、本人が納得できるクオリティにするためには工具が足りない。
その結果、本人が出した答えは「働いて工具を買おう」でした。
こうして、30年引きこもっていたおじさんは工具を買うために働き始め、今でもそこで働いています。

好きなことで「生計を立てる」必要はない

「好きなことを仕事に」と言っても、それで生計を立てようとすればハードルは非常に高くなります。

「なんらぼ」が提唱しているのは、「好きなことで毎月3万円くらい稼げるようになると気持ちに余裕が出るし、選択肢も広がるよ」ということです。

例えば、手取りで12万円しか貰えない仕事が並ぶ求人誌を見てもあまりやる気は出ませんが、仕事以外で3万円の稼ぎがあれば、併せて15万円になります。

そうすると、手取り12万円の仕事は「本業の足りない分を埋める副業」となり、モチベーションを保ちやすくなるわけです。

しかも、その3万円は、その後、もしかすると 5万円、 10万円、 20万円と大きくなっていく可能性もありま すし、スキルも向上していきま す。

「ゴール=就労」ではない

既存の就労支援でも「まずはアルバイトをやって、自信がついたら正社員を目指す」というステップアップ式の組み立てをすることが多いですが、アルバイトから正社員を目指すのって結構大変ですし、そもそもアルバイトで自信をつけられる人はあまり多くないという実情もあります。

「なんらぼ」が提唱する「好きなことで稼ぐ」というのは、あくまでも就労をゴールとした既存の就労支援とは異なり、「選択肢を増やすための手段」です。

限られた市場の中で、消去法で選んだ仕事に就かされるというのは、非常に無理がかか りますし、「自分で考えて自分で選ぶ」という重要なステップを抜き飛ばしてしまいます。

この「自分で考えて自分で選ぶ」という経験こそが、「その人がその人らしく生きる」ために最も重要なことだと思います。たとえ、その時選んだものがどんなにダメな選択肢だったとしても。

未来のお仕事研究所

「趣味や特技をお金に換える」ために「近年生まれてきた様々な仕組みやコンテンツを活用する 」 と書きました。

これは、例えばクラウドソーシングだったり YouTube だったり、メルカリだったりするわけですが、こういう「雇用ではない稼ぎ方」という のはなかなか分かり難いですし、 1 人でやるには不安も沢山あります。
「なんらぼ」は、そのような新しく生まれてきた仕組みを研究し、活用方法をかみ砕いて分かりやすくし、「一部の人がやっている特殊なこと」から「誰でも活用できる便利な仕組み」に変 えて いくという意味で「未来のお仕事研究所」と名乗ったりします。

「なんらぼ」は「なんでもやってみるらぼ」の略です。「らぼ=ラボ=研究所」、つまり「なんでもやってみる 研究所 」です。

まとめ

「なんらぼの提案を全国に向けて発信してください!」と言っていただき、このような記事を書かせていただきました。

私たちの取り組みはなかなか説明が難しく、こうして長文を書いてみても伝えたいことの半分も言えていないようにも感じてしまいます。

ただ、人の気持ちというのは複雑で割り切れないものであり、そこ に寄り添うにはやはり複雑性の中で成り立つ仕組みが必要です。

こうして発信の場をいただくことで、少しでも私たちの想いが多くの人に届き、社会が優しくなっていけば幸いです。

 

★「一般社団法人なんらぼ」へのお問合せは、こちらです。

お問合せをする際に、「社労士相談ナビ」の記事を見ました、とお伝えください。そうするとお話が伝わりやすいと思います。

一般社団法人なんらぼ

住所:〒085-0043 北海道釧路市喜多町8-2

TEL:0154-65-1304

代表理事 山家 由三 (上画像の左)

理事   森  靖比古 (上画像の右)

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